一碗阳春面/一杯のかけそば(1992)[DVD国语+小说原文]

栗良平的短篇小说一碗阳春面,可以一边看电影,一边回味小说原文。内文提供中文版和日文版两种版本的小说文本。 [tab] 中文版 对于面馆来说,生意最兴隆的时候,就是除夕。北海亭面馆也在这一天,从早到晚忙得不可开交。送走了最后一位顾客,店主正要关店的时候,店门被嘎啦嘎啦地拉开了。 一...

栗良平的短篇小说一碗阳春面,可以一边看电影,一边回味小说原文。内文提供中文版和日文版两种版本的小说文本。

  • [tab]
    • 中文版
      • 对于面馆来说,生意最兴隆的时候,就是除夕。北海亭面馆也在这一天,从早到晚忙得不可开交。送走了最后一位顾客,店主正要关店的时候,店门被嘎啦嘎啦地拉开了。
        一个女人带着两个孩子走了进来。大约六岁和十岁的两个男孩穿着崭新的运动服,女人穿着不合季节的格子短大衣。
        “欢迎光临!”老板娘上前招呼。
        “嗯,一碗……阳春面……只要一碗……可以吗?”女人怯生生地问。两个男孩躲在妈妈的身后,也怯生生地看着老板娘。
        “行,行啊,请这边坐。”老板娘说着,一边领他们坐到靠近暖气的二号桌,一边向柜台里面的老板喊着,“阳春面一碗!”
        面馆的面,都预先一包一包地分装好。一包面煮出来就是一碗面。老板下了一包面后,又加了半包。老板娘立刻领悟到,这是丈夫特意多给这他们的。母子三人围着端上桌的阳春面,头挨头地吃了起来。
        “真好吃啊!”哥哥说。
        “妈妈也吃呀!”弟弟挟了一筷子面,送到妈妈的口中。不一会,面吃完了,付了150元钱。
        “承蒙款待!”母子三人一起点头道谢。
        “谢谢!祝你们新年快乐!”老板夫妇应声答道。
        过了新年的北海亭面馆,每天照样忙碌。一转眼又到了除夕。忙得不可开交的一天结束了。刚过了十点,正想关店的时候,店门又被嘎啦嘎啦地拉开了,一个女人带着两个男孩走了进来。老板娘看到女人身上的那件不合季节的格子短大衣,立刻就想起去年除夕那三位最后的顾客。
        “嗯,一碗……阳春面……只要一碗……可以吗?”
        “请,请,里边请!”老板娘一边将他们带到去年的那张二号桌,一边大声喊,“阳春面一碗!”
        “喂,孩子他爹,下三包面来款待他们,行不行?”老板娘悄悄问老板。
        “不行,不行,如果那样的话,反而会让他们尴尬。”老板边说,边在锅里下了一包半面。
        “孩子他爹,你平时一副严肃的面孔,想不到有这样细腻的心肠。”
        母子三人围着桌上的一碗阳春面,边吃边谈。吃完后,付了150元钱。老板夫妇对着他们的背影说,“谢谢!祝你们新年快乐!”
        北海亭面馆的生意越来越兴隆,很快又迎来了第三年的除夕。九点半过后,老板夫妇心照不宣,但谁都显得有点心神不定。老板娘把一块“预定席”的牌子,放在了二号桌上。十点刚过,他们把挂在墙上的各种面条的价格牌子全部翻过来。今年夏天的时候,阳春面的价格涨到200元一碗了。他们赶紧把它写成150元一碗。
        到十点半的时候,似乎是要特意等到店里的客人都离开了,母子三人才走进来。哥哥穿着中学生的制服,弟弟穿着哥哥穿过的旧衣服。母亲还是穿着那件不合季节,有些褪色的格子短大衣。
        “欢迎光临!”老板娘笑着迎上前去。
        “嗯,……阳春面……只要两碗……可以吗?”母亲怯生生地问。
        “行,请,请里边坐!”
        老板娘一边领他们到二号桌,一边若无其事地将桌上那块特意为他们放的“预定席”牌子藏了起来,对柜台喊道,“阳春面两碗!”
        “好咧,阳春面两碗!”老板应声答道,把三包面下进了锅里。
        母子三人吃着两碗阳春面,有说,有笑。
        “哥哥,淳儿,今天,妈妈要向你们表示感谢。”
        “感谢?……为什么?”
        “事情是这样的。你们死去的父亲引起的交通事故,导致了八人受伤。保险公司不能支付的那部分赔偿由我们分期偿还,每月付五万元。
        “这些我们都知道呀。”
        老板夫妇在柜台里,静静地专心听着。
        “剩下的债,到明年三月还清,可实际上,今天就全部还清了。”
        “啊,真的吗?妈妈。”
        “是真的。多亏哥哥每天送报,淳儿每天准备晚餐,我才能安心、努力工作。因此,得到了公司的奖金,提前把债还清了。”
        “太棒了!我以后还是要每天准备晚餐。”
        “我也继续送报。弟弟,我们一起努力吧!”
        “谢谢,谢谢你们!”母亲点头向两个儿子道谢。
        大儿子接着说:“ 我和弟弟也有一件事瞒着妈妈。上个月,学校寄来了要召开弟弟家长会的通知。同时,还有一封老师的信我们没有给您看。弟弟写的作文被选来代表北海道,参加全国的作文竞赛。家长会的当天,要由弟弟自己来朗读。大家猜想如果妈妈知道了,一定会向公司请假。于是,就没有把这封信给你。家长会那天,是我去了。”
        “哦,原来是这样……那后来呢?”
        “老师出的作文题目是,‘你将来想成为一个什么样的人?’。弟弟写的是《一碗阳春面》。一听这题目,我就知道是写北海亭面馆的事,顿时感到很难为情。作文里写,爸爸死于交通事故,留下一大笔债。妈妈每天拼命工作,我早晚都去送报……接着又写除夕夜,母子三人吃一碗阳春面……面馆的叔叔和阿姨不仅一点不介意,反而还谢谢我们,大声祝我们新年好。那祝福好像是在对我们说:不能失败,要努力,好好活着!因此,弟弟长大后,想开一家日本第一的面馆,也要对顾客说:努力吧,祝你幸福,谢谢。”
        此刻,柜台里竖着耳朵,全神贯注听母子三人说话的老板夫妇不见了。两人面对面地蹲在柜台后面,一条毛巾,各执一端,正在擦着夺眶而出的眼泪。
        “作文朗读完后,老师说,‘今天淳君的哥哥代替他母亲来参加家长会,现在我们请他来说几句话……’”
        “哥哥是怎么说的呢?”
        “谢谢大家把我弟弟当朋友。在弟弟刚开始朗读《一碗阳春面》的时候,我还感到很丢脸。但是,看到他激动地大声朗读,我就不再认为《一碗阳春面》是见不得人的事了。我当时就想,决不能忘记母亲买一碗阳春面的勇气。兄弟们,齐心合力,为尊崇、体谅我们的母亲而努力吧!”
        母子三人,静静地互相握手,又开朗地欢笑。和去年相比,象是完全变了模样。作为年夜饭的阳春面吃完了,付了300元钱。
        “承蒙款待,”三人深深地低头道谢。
        看到离去的母子三人,老板夫妇把憋了一年的祝福,大声送给他们:
        “谢谢你们!祝你们新年快乐!”
        又是一年的除夕降临了。北海亭面馆里,晚上九点一过,“预定席”的牌子就摆在了二号桌上。可是,这一天他们没有来。一年,又是一年,母子三人还是没有出现。因为生意越来越兴隆,面馆进行了装修。桌子、椅子都换了新的,但是二号桌不仅依然如故,而且被安放在店堂的中央。
        当有顾客问为什么要把一张旧桌子放在中央时,老板夫妇就把《一碗阳春面》的故事告诉他们。并说,这张桌子,是对自己的激励。而且,说不定哪天那母子三人还会来,那个时候,就用这张桌子迎接他们。  
        年复一年,除夕夜又到了。街道上的很多人都带着酒菜,专门到北海亭来过年。十点半时,店里的热闹气氛达到了顶点。突然,店门被嘎啦嘎啦地拉开了。人们全都安静下来,向门口望去。可是,当看到只有两位西装笔挺的青年走进来时,大家有些失望地轻轻叹了口气,店里又恢复了刚才的热闹。
        “实在对不起,已经满员了。”老板娘面带歉意说。就在那时,一个身穿和服的女人,深深低着头走了进来,站在两位青年的中间。 店里的人们,一下子都屏住了呼吸,耳朵也竖起来了。
        “嗯……阳春面……三碗阳春面……可以吗?”
        听到这话,老板娘大惊失色。十多年前年轻母亲和两个男孩的身影,与眼前的母子三人形象,在一瞬间重叠了起来。
        老板娘指着三位来客,大声向丈夫喊道:“啊!啊!……孩……孩子爹……”
        面对着不知所措的老板娘,青年中的一位开口了。“我们就是十四前的除夕夜,母子三人共吃一碗阳春面的顾客。正是这一碗阳春面的鼓励,使我们同心合力,度过了艰难的岁月。以后,我们搬到母亲的娘家去了。我目前在京都做实习医生,明年要来札幌的医院工作。想先去打个招呼,同时给父亲扫墓,就和弟弟商量,计划生平第一次的奢侈行动。那就是在除夕夜,我们母子三人,特意到北海亭来拜访,麻烦你们煮三碗阳春面。”
        边听边点头的老板夫妇,泪珠一串串地掉下来。
        坐在靠近门口的蔬菜店老板,嘴里一直含着一口面,全神贯注地听着。直到听完,才一口咽下,站起身来说:“喂,喂!老板娘,你呆站在那里干什么?这十年的每一个除夕夜,你不是都为他们保留了‘预定席’,等待他们的到来吗?快请他们入座,快!” 被蔬菜店老板用肩头一撞,老板娘才清醒过来。
        “欢……欢迎!请,请坐……孩子他爹,二号桌阳春面三碗!”
        “好……咧,阳春面……三碗。”泪流满面的丈夫差点应不出声来。
        店里,突然爆发出一阵不约而同的欢呼声和鼓掌声。店外,皑皑白雪映着明净的窗子,那写着“北海亭”的布帘子,在早到的正月清风中,飘摇着。
    • 日本语版
      • この物語ものがたりは、今から15年ほど前の12月31日、札幌さっぽろまちにあるそば屋「北海亭ほっかいてい」での出来事できごとからはじまる。
        そば屋にとって一番の書入時かきいれどき大晦日おおみそかである。
        北海亭ほっかいていもこのばかりはあさからてんてこ舞てんてこまいのいそがしさだった。いつもはよるの12時過じすぎまでにぎやかな表通おもてどおりだが、夕方ゆうがたになるにつれ家路いえじにつく人々ひとびとあしはやくなる。10まわると北海亭ほっかいてい客足きゃくあしもぱったりとまる。
        頃合ころあいを見計みはからって、ひとはいいのだが無愛想ぶあいそう主人しゅじんわって、常連客じょうれんきゃくから女将おかみさんとばれているそのつまは、いそがしかった1にちねぎらう、大入袋おおいりぶくろ土産みやげのそばをたせて、パートタイムの従業員じゅうぎょういんかえした。
        最後さいごきゃくみせたところで、そろそろおもて暖簾のれんげようかとはなしをしていたとき入口いりぐちがガラガラガラと力無ちからないて、2にん子供こどもれた女性じょせいはいってきた。6さいと10さいくらいのおとこ真新まあたらしいそろいのトレーニングウェア姿すがたで、女性じょせい季節外きせつはずれのチェックのはんコートをていた。
        「いらっしゃいませ!」
        むかえる女将おかみに、その女性じょせい恐恐おずおずった。
        「あのー……けそば……1人前にんまえなのですが……よろしいでしょうか」
        うしろでは、2にん子供達こどもたち心配顔しんぱいがお見上みあげている。
        「えっ……えぇどうぞ。どうぞこちらへ」
        暖房だんぼうちかい2ばんテーブルへ案内あんないしながら、カウンターのおくかって、
        け1ちょう!」
        こえをかける。それをけた主人しゅじんは、チラリと3人連にんづれにりながら、
        「あいよっ! け1ちょう!」
        こたえ、玉蕎麦だまそばと、さらにはんくわえてでる。
        玉蕎麦だまそばで1人前にんまえりょうである。きゃくつまさとられぬサービスで、大盛おおもりの分量ぶんりょうのそばがであがる。
        テーブルにされた1はいけそばをかこんで、ひたいせあってべている3にんはなしごえがカウンターのなかまでかすかにとどく。
        「おいしいね」
        あに
        「おかあさんもおべよ」
        と1ほんのそばをつまんで母親ははおやくちっていくおとうと
        やがてえ、150えん代金だいきん支払しはらい、「ごちそうさまでした」とあたまげてていく母子ぼしにんに、
        「ありがとうございました! どうかよいおとしを!」
        こえわせる主人しゅじん女将おかみ
        あたらしいとしむかえた北海亭ほっかいていは、相変あいかわらずのいそがしい毎日まいにちなかで1ねんぎ、ふたたび12月31にちがやってきた。
        前年ぜんねん以上いじょうねこりたいような1にちわり、10ぎたところで、みせめようとしたとき、ガラガラガラといて、2にんおとこれた女性じょせいはいってきた。
        女将おかみ女性じょせいているチェックのはんコートをて、1年前ねんまえ大晦日おおみそか最後さいごきゃくおもいだした。
        「あのー……けそば……1人前にんまえなのですが……よろしいでしょうか」
        「どうぞどうぞ。こちらへ」
        女将おかみは、昨年さくねんおなじ2ばんテーブルへ案内あんないしながら、
        け1ちょう!」
        おおきなこえをかける。
        「あいよっ! け1ちょう
        主人しゅじんこたえながら、したばかりのコンロにれる。
        「ねえおまえさん、サービスということで3人前にんまえしてげようよ」
        そっと耳打みみうちする女将おかみに、
        「だめだだめだ、そんなことしたら、かえってつかうべ」
        いながら玉蕎麦だまそば1つはんげるおっとて、
        「おまえさん、仏頂面ぶっちょうづらしてるけどいいとこあるねえ」
        微笑ほほえつまたいし、相変あいかわらずだまってりつけをする主人しゅじんである。
        テーブルのうえの、1はいのそばをかこんだ母子ぼしにん会話かいわが、カウンターのなかそとの2にんこえる。
        「……おいしいね……」
        今年ことし北海亭ほっかいていのおそばべれたね」
        来年らいねんべれるといいね……」
        えて、150えん支払しはらい、ていく3にんうし姿すがた
        「ありがとうございました! どうかよいおとしを!」
        その、何十かいとくりかえした言葉ことばおくした。
        商売繁盛しょうばいはんじょうのうちにむかえたその翌年よくねん大晦日おおみそかよる北海亭ほっかいてい主人しゅじん女将おかみは、たがいにくちにこそさないが、九時半じはんぎたころより、そわそわとかない。
        10まわったところで従業員じゅうぎょういんかえした主人しゅじんは、かべげてあるメニューふだ次々つぎつぎ裏返うらがえした。今年ことしなつ値上ねあげして「けそば200えん」とかれていたメニューふだが、150えん早変はやがわりしていた。
        ばんテーブルのうえには、すでに30ふんまえから「予約席よやくせき」のふだ女将おかみかれていた。
        10時半じはんになって、店内てんない客足きゃくあしがとぎれるのをっていたかのように、ははの3人連にんづれがはいってきた。
        あに中学生ちゅうがくせい制服せいふくおとうと去年きょねんあにていたおおきめのジャンパーをていた。2にんとも見違みちがえるほどに成長せいちょうしていたが、母親ははおや色褪いろあせたあのチェックのはんコート姿すがたのままだった。
        「いらっしゃいませ!」
        笑顔えがおむかえる女将おかみに、母親ははおや恐恐おずおずう。
        「あのー……けそば……2人前にんまえなのですが……よろしいでしょうか」
        「えっ……どうぞどうぞ。さぁこちらへ」
        と2ばんテーブルへ案内あんないしながら、そこにあった「予約席よやくせき」のふだ何気なにげなくかくし、カウンターにかって
        け2ちょう!」
        それをけて
        「あいよっ! け2ちょう!」
        こたえた主人しゅじんは、玉蕎麦だまそばなかにほうりんだ。
        はいけそばをたがいにべあう母子ぼしにんあかるいわらごえこえ、はなしはずんでいるのがわかる。カウンターのなかおもわず見交みかわして微笑ほほえ女将おかみと、れい仏頂面ぶっちょうづらのまま「うん、うん」とうなず主人しゅじんである。
        「おにいちゃん、じゅんちゃん……今日きょうは2にんに、おかあさんからおれいいたいの」
        「……おれいって……どうしたの」
        じつはね、んだおとうさんがこした事故じこで、8にんものひと怪我けがをさせ迷惑めいわくをかけてしまったんだけど……保険ほけんなどでも支払しはらいできなかったぶんを、毎月まいつき万円まんえんずつはらつづけていたの」
        「うん、っていたよ」
        女将おかみ主人しゅじん身動みうごきしないで、じっといている。
        支払しはらいは年明としあけの3がつまでになっていたけど、じつ今日きょう、ぜんぶ支払しはらいをますことができたの」
        「えっ! ほんとう、おかあさん!」
        「ええ、ほんとうよ。おにいちゃんは新聞配達しんぶんはいたつをしてがんばってくれてるし、じゅんちゃんがおもの夕飯ゆうはんのしたくを毎日まいにちしてくれたおかげで、おかあさん安心あんしんしてはたらくことができたの。よくがんばったからって、会社かいしゃから特別手当とくべつてあてをいただいたの。それで支払しはらいをぜんぶわらすことができたの」
        「おかあさん! おにいちゃん! よかったね! でも、これからも、夕飯ゆうはんのしたくはボクがするよ」
        「ボクも新聞配達しんぶんはいたつつづけるよ。じゅん! がんばろうな!」
        「ありがとう。ほんとうにありがとう」
        いまだからえるけど、じゅんとボク、おかあさんに内緒ないしょにしていたことがあるんだ。それはね……11がつ日曜日にちようびじゅん授業参観じゅぎょうさんかん案内あんないが、学校がっこうからあったでしょう。……あのとき、じゅんはもう1つう先生せんせいからの手紙てがみをあずかってきてたんだ。じゅんいた作文さくぶん北海道ほっかいどう代表だいひょうえらばれて、全国コンクールぜんこくこんくーる出品しゅっぴんされることになったので、参観日さんかんびに、その作文さくぶんじゅんんでもらうって。先生せんせいからの手紙てがみをおかあさんにせれば……むりして会社かいしゃやすむのわかるから、じゅん、それをかくしたんだ。そのことじゅん友達ともだちからいたものだから……ボクが参観日さんかんびったんだ」
        「そう……そうだったの……それで」
        先生せんせいが、あなたは将来しょうらいどんなひとになりたいですか、というだいで、全員ぜんいん作文さくぶんいてもらいましたところ、じゅんくんは、『一杯いっぱいけそば』というだいいてくれました。これからその作文さくぶんんでもらいますって。『一杯いっぱいけそば』っていただけで北海亭ほっかいていでのことだとわかったから……じゅんのヤツなんでそんなずかしいことをくんだ! とこころなかおもったんだ。
        作文さくぶんはね……おとうさんが、交通事故こうつうじこんでしまい、たくさんの借金しゃっきんのこったこと、おかあさんが、朝早あさはやくから夜遅よるおそくまではたらいていること、ボクが朝刊夕刊ちょうかんゆうかん配達はいたつっていることなど……ぜんぶみあげたんだ。
        そして12がつ31にちよる、3にんべた1はいけそばが、とてもおいしかったこと。……3にんでたった1はいしかたのまないのに、おそばのおじさんとおばさんは、ありがとうございました! どうかよいおとしを! っておおきなこえをかけてくれたこと。そのこえは……けるなよ!
        頑張がんばれよ! きるんだよ! ってってるようながしたって。それでじゅんは、大人おとなになったら、おきゃくさんに、頑張がんばってね! しあわせにね! っておもいをめて、ありがとうございました! とえる日本一にほんいちの、おそばさんになります。っておおきなこえみあげたんだよ」
        カウンターのなかで、みみてていたはずの主人しゅじん女将おかみ姿すがたえない。
        カウンターのおくにしゃがみんだ2にんは、1ほんのタオルのはしたがいにうようにつかんで、こらえきれずあふなみだぬぐっていた。
        作文さくぶんわったとき、先生せんせいが、じゅんくんのおにいさんがおかあさんにかわっててくださってますので、ここで挨拶あいさつをしていただきましょうって……」
        「まぁ、それで、おにいちゃんどうしたの」
        突然とつぜんわれたので、はじめは言葉ことばなかったけど……みなさん、いつもじゅん仲良なかよくしてくれてありがとう。……おとうとは、毎日まいにち夕飯ゆうはんのしたくをしています。それでクラブ活動かつどう途中とちゅうかえるので、迷惑めいわくをかけているとおもいます。いまおとうとが『一杯いっぱいけそば』とはじめたとき……ぼくはずかしいとおもいました。……でも、むねっておおきなこえみあげているおとうとているうちに、1はいけそばをずかしいとおもう、そのこころのほうがずかしいことだとおもいました。
        あのとき……1はいけそばをたのんでくれたはは勇気ゆうきを、わすれてはいけないとおもいます。……兄弟きょうだいちからわせ、ははまもっていきます。……これからもじゅん仲良なかよくしてください、ってったんだ」
        しんみりと、たがいににぎったり、わらころげるようにしてかたたたきあったり、昨年きょねんまでとは、ってわったたのしげな年越としこしそばをえ、300えん支払しはらい「ごちそうさまでした」と、深々しんしんあたまげてていく3にんを、主人しゅじん女将おかみは1ねんめくくるおおきなこえで、
        「ありがとうございました! どうかよいおとしを!」
        おくした。
        また1ねんぎて——。
        北海亭ほっかいていでは、よるの9時過じすぎから「予約席よやくせき」のふだを2ばんテーブルのうえいてちにったが、あの母子ぼしにんあらわれなかった。
        つぎとしも、さらにつぎとしも、2ばんテーブルをけてったが、3にんあらわれなかった。
        北海亭ほっかいてい商売繁盛しょうばいはんじょうのなかで、店内改装てんないかいそうをすることになり、テーブルや椅子いすあたらしくしたが、あの2ばんテーブルだけはそのままのこした。
        真新まあたらしいテーブルがならぶなかで、1きゃくだけふるいテーブルが中央ちゅうおうかれている。
        「どうしてこれがここに」
        不思議ふしぎがるきゃくに、主人しゅじん女将おかみは『一杯いっぱいけそば』のことをはなし、このテーブルをては自分達じぶんたちはげみにしている、いつのか、あの3にんのおきゃくさんが、てくださるかもれない、そのとき、このテーブルでむかえたい、と説明せつめいしていた。
        そのはなしが「しあわせのテーブル」として、きゃくからきゃくへとつたわった。わざわざとおくからたずねてきて、そばをべていく女学生じょがくせいがいたり、そのテーブルが、くのをって注文ちゅうもんをするわかいカップルがいたりで、なかなかの人気にんきんでいた。
        それからさらに、数年すうねん歳月さいげつながれた12がつ31にちよるのことである。北海亭ほっかいていにはおな町内ちょうない商店会しょうてんかいのメンバーで家族同然かぞくどうぜんのつきあいをしている仲間達なかまたちがそれぞれの店仕舞みせじまいをあつまってきていた。北海亭ほっかいてい年越としこしそばをべたあと除夜じょやかねおときながら仲間なかまとその家族かぞくがそろってちかくの神社じんじゃ初詣はつもうでくのが5〜6年前ねんまえからの恒例こうれいとなっていた。
名称

爱,7,保定,4,城市,11,春,1,春节,3,存在主义,1,道德,1,电脑,1,电影,10,法律,3,法语,2,风,2,感情,8,狗,1,孤独,6,故乡,17,光,1,广播,1,花,12,回忆,18,婚姻,3,健康,3,焦虑,1,经济,5,景色,4,酒,4,救赎,4,克制,1,苦难,7,历史,4,灵魂,5,留学,1,旅行,42,伦理,1,逻辑,4,梦,7,女性,1,烹饪,1,平静,5,骑行,18,启蒙,1,情绪,1,秋,3,人生,4,人性,3,日本,30,日本語,1,散文,5,山东,1,社会,8,社交,3,神社,3,生活,101,诗歌,4,时间,3,手机,3,书籍,4,思维,1,思想,44,死亡,1,寺,3,随笔,11,台湾,1,太平天国,1,天津,4,痛苦,3,未来,1,瘟疫,1,文化,21,文学,26,无常,1,物哀,1,夕阳,1,夏,4,小说,10,心理,5,雪,3,艺术,2,饮食,5,永恒,1,宇宙,1,雨,8,月亮,2,哲理,2,哲学,10,箴言,2,政治,10,治愈,1,自行车,2,自由,2,宗教,2,罪恶,1,AI,1,Android,1,Windows,1,
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枷锁报⛓: 一碗阳春面/一杯のかけそば(1992)[DVD国语+小说原文]
一碗阳春面/一杯のかけそば(1992)[DVD国语+小说原文]
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